十干
十干 |
日本語 |
本義 |
音読み |
訓読み |
意味 |
甲 |
こう |
きのえ |
木の兄 |
草木の芽生え、鱗芽のかいわれの象意 |
乙 |
おつ |
きのと |
木の弟 |
陽気のまだ伸びない、かがまっているところ |
丙 |
へい |
ひのえ |
火の兄 |
陽気の発揚 |
丁 |
てい |
ひのと |
火の弟 |
陽気の充溢 |
戊 |
ぼ |
つちのえ |
土の兄 |
“茂”に通じ、陽気による分化繁栄 |
己 |
き |
つちのと |
土の弟 |
“紀”に通じ、分散を防ぐ統制作用 |
庚 |
こう |
かのえ |
金の兄 |
結実、形成、陰化の段階 |
辛 |
しん |
かのと |
金の弟 |
陰による統制の強化 |
壬 |
じん |
みずのえ |
水の兄 |
“妊”に通じ、陽気を下に姙む意 |
癸 |
き |
みずのと |
水の弟 |
“揆”に同じく生命のない残物を清算して地ならしを行い、新たな生長を行う待機の状態 |
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六十干支
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読み1
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読み2
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年代
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年代 |
1 |
甲子 |
きのえね |
かっし |
1924(大正13) |
1984(昭和59) |
2 |
乙丑 |
きのとうし |
いっちゅう |
1925(大正14) |
1985(昭和60) |
3 |
丙寅 |
ひのえとら |
へいいん |
1926(昭和1) |
1986(昭和61) |
4 |
丁卯 |
ひのとう |
ていぼう |
1927(昭和2) |
1987(昭和62) |
5 |
戊辰 |
つちのえたつ |
ぼしん |
1928(昭和3) |
1988(昭和63) |
6 |
己巳 |
つちのとみ |
きし |
1929(昭和4) |
1989(平成1) |
7 |
庚午 |
かのえうま |
こうご |
1930(昭和5) |
1990(平成2) |
8 |
辛未 |
かのとひつじ |
しんび |
1931(昭和6) |
1991(平成3) |
9 |
壬申 |
みずのえさる |
じんしん |
1932(昭和7) |
1992(平成4) |
10 |
癸酉 |
みずのととり |
きゆう |
1933(昭和8) |
1993(平成5) |
11 |
甲戌 |
きのえいぬ |
こうじゅつ |
1934(昭和9) |
1994(平成6) |
12 |
乙亥 |
きのとい |
いつがい |
1935(昭和10) |
1995(平成7) |
13 |
丙子 |
ひのえね |
へいし |
1936(昭和11) |
1996(平成8) |
14 |
丁丑 |
ひのとうし |
ていちゅう |
1937(昭和12) |
1997(平成9) |
15 |
戊寅 |
つちのえとら |
ぼいん |
1938(昭和13) |
1998(平成10) |
16 |
己卯 |
つちのとう |
きぼう |
1939(昭和14) |
1999(平成11) |
17 |
庚辰 |
かのえたつ |
こうしん |
1940(昭和15) |
2000(平成12) |
18 |
辛巳 |
かのとみ |
しんし |
1941(昭和16) |
2001(平成13) |
19 |
壬午 |
みずのえうま |
じんご |
1942(昭和17) |
2002(平成14) |
20 |
癸未 |
みずのとひつじ |
きび |
1943(昭和18) |
2003(平成15) |
21 |
甲申 |
きのえさる |
こうしん |
1944(昭和19) |
2004(平成16) |
22 |
乙酉 |
きのととり |
いつゆう |
1945(昭和20) |
2005(平成17) |
23 |
丙戌 |
ひのえいぬ |
へいじゅつ |
1946(昭和21) |
2006(平成18) |
24 |
丁亥 |
ひのとい |
ていがい |
1947(昭和22) |
2007(平成19) |
25 |
戊子 |
つちのえね |
ぼし |
1948(昭和23) |
2008(平成20) |
26 |
己丑 |
つちのとうし |
きちゅう |
1949(昭和24) |
2009(平成21) |
27 |
庚寅 |
かのえとら |
こういん |
1950(昭和25) |
2010(平成22) |
28 |
辛卯 |
かのとう |
しんぼう |
1951(昭和26) |
2011(平成23) |
29 |
壬辰 |
みずのえたつ |
じんしん |
1952(昭和27) |
2012(平成24) |
30 |
癸巳 |
みずのとみ |
きし |
1953(昭和28) |
2013(平成25) |
31 |
甲午 |
きのえうま |
こうご |
1954(昭和29) |
2014(平成26) |
32 |
乙未 |
きのとひつじ |
いつび |
1955(昭和30) |
2015(平成27) |
33 |
丙申 |
ひのえさる |
へいしん |
1956(昭和31) |
2016(平成28) |
34 |
丁酉 |
ひのととり |
ていゆう |
1957(昭和32) |
2017(平成29) |
35 |
戊戌 |
つちのえいぬ |
ぼじゅつ |
1958(昭和33) |
2018(平成30) |
36 |
己亥 |
つちのとい |
きがい |
1959(昭和34) |
2019(平成31) |
37 |
庚子 |
かのえね |
こうし |
1960(昭和35) |
2020 |
38 |
辛丑 |
かのとうし |
しんちゅう |
1961(昭和36) |
2021 |
39 |
壬寅 |
みずのえとら |
じんいん |
1962(昭和37) |
2022 |
40 |
癸卯 |
みずのとう |
きぼう |
1963(昭和38) |
2023 |
41 |
甲辰 |
きのえたつ |
こうしん |
1964(昭和39) |
2024 |
42 |
乙巳 |
きのとみ |
いつし |
1965(昭和40) |
2025 |
43 |
丙午 |
ひのえうま |
へいご |
1966(昭和41) |
2026 |
44 |
丁未 |
ひのとひつじ |
ていび |
1967(昭和42) |
2027 |
45 |
戊申 |
つちのえさる |
ぼしん |
1968(昭和43) |
2028 |
46 |
己酉 |
つちのととり |
きゆう |
1969(昭和44) |
2029 |
47 |
庚戌 |
かのえいぬ |
こうじゅつ |
1970(昭和45) |
2030 |
48 |
辛亥 |
かのとい |
しんがい |
1971(昭和46) |
2031 |
49 |
壬子 |
みずのえね |
じんし |
1972(昭和47) |
2032 |
50 |
癸丑 |
みずのとうし |
きちゅう |
1973(昭和48) |
2033 |
51 |
甲寅 |
きのえとら |
こういん |
1974(昭和49) |
2034 |
52 |
乙卯 |
きのとう |
いつぼう |
1975(昭和50) |
2035 |
53 |
丙辰 |
ひのえたつ |
へいしん |
1976(昭和51) |
2036 |
54 |
丁巳 |
ひのとみ |
ていし |
1977(昭和52) |
2037 |
55 |
戊午 |
つちのえうま |
ぼご |
1978(昭和53) |
2038 |
56 |
己未 |
つちのとひつじ |
きび |
1979(昭和54) |
2039 |
57 |
庚申 |
かのえさる |
こうしん |
1980(昭和55) |
2040 |
58 |
辛酉 |
かのととり |
しんゆう |
1981(昭和56) |
2041 |
59 |
壬戌 |
みずのえいぬ |
じんじゅつ |
1982(昭和57) |
2042 |
60 |
癸亥 |
みずのとい |
きがい |
1983(昭和58) |
2043 |
十干(じっかん)は、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10の要素からなる集合。干支を書くとき干を支の前に書くことから天干(てんかん)とも言う[1]。
概要
古代中国で考えられ、日本に伝えられた。十二支と合わせて干支(かんし、えと)といい、暦の表示などに用いられる。五行に当てはめて、2つずつを木(もく、き)・火(か、ひ)・土(と、つち)・金(こん、か)・水(すい、みず)にそれぞれ当て、さらに陰陽を割り当てている。日本では陽を兄、陰を弟として、例えば「甲」を「木の兄」(きのえ)、「乙」を「木の弟」(きのと)などと呼ぶようになった。「干支」を「えと」と読むのは、この「兄弟」(えと)に由来する。
種類
十干は甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10種類からなる。十干の本義は、古代研究に便利な漢の釈名や、史記の歴書によっても、実は生命消長の循環過程を分説したものであって、実際の木、火、鼠、牛といった存在に直接関係のあることではない[2]。
干の間の相互作用
十干の中で、甲-己、乙-庚、丙-辛、丁-壬、戊-癸の5組の干については、それぞれ2つの干の間に密接な関係があるとされている。これらの2つの干が出会うと合して一体となるとされており、これを干合という。この干合の関係から徳神が決められている。陽の干は自らが徳神であり、陰の干は干合する干が徳神となる。恵方は年の干の徳神が指す方角である。
十日
殷では、10個の太陽が存在してそれが毎日交代で上り、10日で一巡りすると考えられており、十干はそれぞれの太陽につけられた名前と言われている。この太陽が10日で一巡りすることを「旬」と呼ぶ。上旬、中旬、下旬と言う呼び名もこれに由来する。中国には、堯帝の時代に10個の太陽が一度に出、草木が燃えるほど暑くなってしまったので堯帝が弓の巧みな羿という者に命じて9つの太陽を撃ち落とした、という神話があり、この説を裏付けている。
なお、古代エジプト暦でも、10日が1週間で、1ヶ月=30日=3週間であった。フランス革命暦でも1ヶ月を10日ずつの3つのデカード(週)に分けた。
方位

二十四方表
十干は五行説によって説明されるようになると五行があらわす五方と結びつけられた。後に十二支・八卦を交えた細かい二十四方が用いられるようにもなった。
恵方は年の十干によって決められる。